広島カープが教えてくれたこと
15年前全国を放浪していた時に福井県の公園で寝ていた僕を、拾って世話してくれた恩人M田さんから久しぶりに電話がありました。
彼はクリーニング屋さんの社長で、毎日忙しそうに働いていて慌ただしい中で時間を見つけては僕にかまってくれました。
福井を出る時僕に
「広島に行ったらあの人のところに行けばいい!九州行ったらあいつに会わせたいなぁ・・・ちょっと電話してみるわ!」
と、土地土地の社長さんを紹介してくれました。
とにかく落ち着きのない優しいおじさんで一貫性がなくて面倒見がよくて愉快な人です(・_・)
そんなM田さんの久しぶりの電話の要件は『息子が行方不明になった』でした(・_・)
東京に出てきて早稲田の大学院に通う優秀な息子が行方不明だというわけです。
親にも友達にも周りの誰にも連絡ないままいなくなってしまったとのことで相談の電話でした。
早速僕が不動産屋に鍵を取りに行って息子の部屋へ突撃することになり、行ってきました。
部屋の前でM田さんに電話をして今から入ると言うと
『風呂場で死んでたらごめんな~』
僕『やっぱり帰ります!!』
というやり取りをしたあと、からっぽの部屋を確認して一段落。
先日連休中に息子を探しに東京に来たついでに会社に寄ってくれました。
画像からも落ち着きのなさがにじみ出てます(・_・)
事務所で話してたら突然
「広島のT社長覚えとるか?ちょっと電話してみよー!」
と言いおもむろに電話をかけて、僕に電話を渡しました。
「お久しぶりです!!分かりますか!?」
の声にすぐ反応してくれたT社長。
広島に行った時に平和記念公園や原爆ドームへ連れて行ってくれたこととかその時に話してくれた言葉が蘇ってきました。
平和記念公園を歩きながら、政治的な話が大好きだった僕の
「国境っていると思います?」
の質問に
「お前、それじゃあマルクスみたいなもんじゃけのー。つまらんわー」
と答えるT社長の横顔まで思い出せそうで思い出せませんでした(・_・)
広島カープが大好きなT社長が広島スタジアムに連れて行ってくれて、野球にちっとも興味のない僕に一生懸命広島カープの良さを語ってくれて退屈だったのも思い出しました。
その時観客席に一人で来ている熱狂的なおじさんがいて、試合の途中に泣きながら応援してるのを見て
俺もあんな風に誰かを応援できる人になりたいし、あんな風に誰かに応援されるような人になりたい!
ってあの時は思ったんですけどね(・_・)
なんて懐かしい話で盛り上がってました。
そういえばあの時T社長が広島が好きな理由を熱く語ってくれたのも鮮明に覚えています。
「巨人や阪神なんてのは金があるじゃろ?それで外人集めて強いに決まっとるやろー。金もない広島が頑張って勝とうとしてる姿がたまらんのよ!」
と熱く語ってくれたのが印象的でした。
電話で「優勝おめでとうございます!」と言ったら
「巨人や阪神なんてのは金があるじゃろ?それで外人集めて強いに決まっとるやろー。金もない広島が頑張って勝とうとしてる姿がたまらんのよ!」
と熱く話してくれました(・_・)
その後T社長は
「俺らもな、金もない小さい会社やってるけどな。なんか勝てるもんあるかもしれんしな。頑張っていこうよ!」
と、初めて仕事の話を熱くしてくれました。
僕らのような中小は確かに資金力もないし、大それたことはできないかもしれない。
でも勝てるものならある!
はず。
と
広島カープに学んだのでした!!
ありがとう広島!!
頑張れ広島!!
ps:M田さんの子供はまだ見つかっておりませんので心当たりのある方いましたら情報お願いしますm(__)m
早稲田大学院生 松田周君 麻雀部に在籍してました。